楽天市場の出店料は高いが販促効果は強大!各料金を徹底解説

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楽天市場は知名度が高く、圧倒的な集客力を誇ります。売上を拡大するために、出店を検討している事業者も多いでしょう。

ただ、出店料が気になるところです。ほかのECモールと比べて、高そうなイメージがあるかもしれません。本記事では、楽天市場の出店料について解説していきます。

監修者プロフィール

●監修者名
杉浦 基(すぎうら もとい)
●経歴
ECマーケティング支援会社にて出店企業を支援、その後総合通販企業にてWEBマーケティング業務に従事。現在は株式会社MinatoでECコンサルタントを務める。
●コンサルタントについて
ECの専門的な知識を活かし、Amazonや楽天、Yahoo!ショッピングといった幅広い領域で支援を行う。担当店舗を契約から半年で売上を約3倍に引き上げた経験もあり。柔らかい雰囲気で、話しやすいことが特徴。

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楽天市場の初期費用・出店料の内訳

楽天市場の出店料の内訳

楽天市場の出店料は複数の項目に分かれています。それぞれの内訳について見ていきましょう。

費用内訳費用
初期登録費用60,000円
月額出店料19,500〜100,000円/月 ※売上によって変動
システム利用料売上の2.0〜7.0%/月
モールにおける取引の安全性・利便性向上のためのシステム利用料売上の0.1%/月
楽天スーパーアフィリエイト利用料価格の 2.0〜4.0%
R-Messe利用料3,000円 or 5,000円
楽天ペイ利用料平均決済単価または月額決済単価の2.5〜3.5%
その他のオプションサービス利用料RMS商品一括編集機能:10,000円
R-Mail:1通1円
R-SNS:月3,000円

各項目の料率は月商規模や商品のジャンルによって異なってきます。
取り扱う予定の商材と目指したい月商を基準に考えましょう。
楽天公式の料金シミュレーションツールも有用です。

初期登録費用

初期登録費用は、楽天市場に出店するときに支払う費用のことです。最初の1回のみ発生し、その後の追加費用は発生しません。金額はプランに関わりなく一律60,000円です。

月額出店料

月額出店料は、楽天市場に出店している間に毎月発生する費用のことです。金額は出店プランによって異なりますが、毎月19,500〜100,000円です。売上金額によって、月額出店料が変わることはありません。

システム利用料

システム利用料は、楽天市場の売上金額に応じて発生する費用です。出店プランに応じて変わり、月間の売上金額に対して、2.0〜7.0%の金額を支払います。

モールにおける取引の安全性・利便性向上のためのシステム利用料

楽天市場のセキュリティ向上のために充てられる費用のことです。システム利用料とは別に、毎月の売上金額に対して0.1%を支払います。どのプランでも、割合は同じです。

楽天スーパーアフィリエイト利用料

楽天市場では、パートナーサイトに掲載されたリンク経由で売上を得ることができます。アフィリエイトリンクを経由して売上が発生した場合、パートナーに対して一定割合の成果報酬を支払います。

商品ジャンルによって料率は異なりますが、価格の2.0〜4.0%です。アフィリエイトリンク経由の売上が多いと、想定以上の利用料がかかる場合もあります。

R-Messe利用料

楽天市場では、「ショップへの問い合わせ」フォームを設置しています。ユーザーからのお問い合わせから、売上につながることもあるでしょう。R-Messe利用料は、そのお問い合わせサービスの利用料です。

月額固定で、プランにより3,000円または5,000円かかります。

楽天ペイ利用料

楽天ペイは楽天が提供している電子決済サービスです。実店舗で決済する際に利用する人が多いですが、楽天市場でも使えます。

ショップ側は楽天ペイの決済手数料を負担します。利用料率は一定ではなく、平均決済単価と月額決済高などを元にして2.5〜3.5%の範囲で決まります。

その他のオプションサービス利用料

楽天市場では、RMS商品一括編集機能やR-Mail、R-SNSなど、販促活動に役立つ有料オプションサービスも設けられています。

RMS商品一括編集機能を利用する場合には、月額10,000円かかります。R-Mailは1通あたり1円、R-SNSは月額3,000円です。

楽天市場の出店料はプランによって大きく変動する

楽天市場の出店料はプランによって異なる

ある程度の売上計画が立っているのであれば、スタンダードプランが無難です。
弊社のクライアント様でも、ある程度モールで売上を出しているクライアント様はスタンダードプラン以上がほとんどです。ぜひ参考にしてみてください。

楽天市場では、選択するプランによって月額出店料とシステム利用料が異なります。費用が多くかかるプランは、登録可能商品や使用できる画像容量上限なども相応に多めです。

そのため、売上目標を元にして、最適なプランを選択しましょう。
各プランのおおまかな違いは次の表のとおりです。

がんばれ!プランスタンダードプランメガショッププラン
月額出店料(税別)19,500円50,000円100,000円
システム利用料(税別)3.5~7.0%2.0~4.5%2.0~4.5%
登録可能商品数5,000商品20,000商品無制限
画像容量の上限500MB5GB無制限

それぞれの詳細について説明していきます。

がんばれ!プラン

がんばれ!プランは月額出店料が19,500円で、もっとも安いプランです。ただし、1年分を一括払いするようになっています。システム利用料は、月間売上高の3.5〜7.0%です。

また、登録可能商品が5,000アイテムまで、使用する画像の容量が合計500MBという制限があります。

割安な料金でスタートしやすいため、ネットショップ運営の経験が少ない人におすすめです。システム利用料は高めですが、初心者の場合には固定費が安い方が運営しやすいでしょう。

初心者だとショップの規模も小さいため、登録可能商品数や画像容量の制限も、あまり気にならないことが多いです。

スタンダードプラン

スタンダードプランは月額出店料が50,000円のプランです。年間で60万円かかりますが、半年ごとの2回分割で30万円ずつ支払います。

システム利用料は月間売上高の2.0〜4.5%です。登録可能商品数は20,000アイテムまで、画像容量は5GBまでと、がんばれ!プランより大幅に増えます。

目標月商が140万円以上の事業者なら、がんばれ!プランよりもスタンダードプランの方が合っている場合が多いです。

メガショッププラン

メガショッププランは月額出店料が100,000円のプランです。スタンダードプランと同様に半年ごとに2回分割で支払うようになっています。

システム利用料は、月間売上高の2.0〜4.5%でスタンダードプランと変わりません。しかし、登録可能商品数や画像容量が無制限なのが大きなメリットです。

大規模なショップを運営する事業者や、画像を多く使いたい場合などに向いているでしょう。

【出店料比較】楽天市場の出店料は高いのか

楽天市場の出店料は高いと感じている人もいるかもしれません。では、ほかのECモールと比較しながら見ていきましょう。

モールは自社ECサイトにはない出店料が発生しますが、モール自体が集客力を持っています。
そのため自社ECサイトへの集客コストもふまえると、一概にモールの出店料が高いとは言いきれません。
また各ECモールはポイント等を理由に同じモールで繰り返し購入するユーザーが多い点も魅力の一つです。

Amazon

楽天市場とAmazonの出店料を比べると次の表のようになります。

楽天市場Amazon(小口出品)Amazon(大口出品)
月額出店料19,500~100,000円商品1個につき100円月額4,900円
システム利用料(販売手数料)2.0~7.5%8%、10%、15%8%、10%、15%
ポイントの原資負担1.0%なしなし
アフィリエイトパートナー報酬原資2.0%+成果報酬なしなし
決済サービスの手数料楽天ペイの場合2.5~3.5%なしなし
モールにおける安全性利便性向上のためのシステム利用料0.1%なしなし
R-Messe利用料3,000~5,000円なしなし

Amazonでは大口出品サービスと小口出品サービスのふたつのプランがあります。いずれも、出店料などの初期費用はかかりません。

小口出品では、1商品に対して100円の費用と販売手数料がかかる仕組みです。大口出品では、商品の販売数に関係なく毎月4,900円の費用と販売手数料がかかります。

販売手数料は8~15%程度ですが、商品カテゴリーで決まります。商品のジャンルにより手数料が異なるため、楽天市場と単純比較はできません。

Yahoo!ショッピング

楽天市場とYahoo!ショッピングの出店料を比較すると、次の表のようになります。

楽天市場Yahoo!ショッピング
月額出店料(税別)19,500~100,000円無料
システム利用料(税別)2.0~7.5%無料
ポイントの原資負担1.0%1%~15%
アフィリエイトパートナー報酬原資2.0%+成果報酬1%~50%
アフィリエイト手数料アフィリエイトパートナー報酬の15~30%アフィリエイトパートナー報酬の30%
決済サービスの手数料楽天ペイの場合2.5~3.5%PayPayの場合3.0%
モールにおける安全性利便性向上のためのシステム利用料0.1%なし
R-Messe利用料3,000~5,000円なし

Yahoo!ショッピングでは、初期費用や月額出店料などが無料です。ストアポイントの原資負担やアフィリエイト手数料などに費用がかかります。固定費がかからず、費用は売上に応じてかかるので、赤字になる心配がありません。

楽天市場と比べるとYahoo!ショッピングの手数料は安いといわれることが多いです。

楽天に出店するメリット

楽天に出店するメリット

ほかのECモールとの違いを踏まえた上で、楽天市場を選ぶメリットについて見ていきましょう。

国内EC市場の飽和や他ECモールの台頭といった動きはありますが、楽天市場は依然として国内で最も集客力のあるECモールの一つです。
楽天に出店するメリットをおさえ、販売戦略をたてることをおすすめします。

圧倒的な集客力を誇る

楽天市場は、圧倒的な集客力が魅力で、Yahoo!ショッピングやAmazonと比べても勝るのがメリットです。楽天会員のID数は1億2,000万以上もあります。

楽天市場の2022年の年間国内EC流通総額は5.6兆円にも達しました。

知名度も市場規模も非常に大きく、集客する上でかなり有利です。ネット通販で何かを買おうとするときに、とりあえず楽天市場を見てみる人も多いでしょう。

サポートが充実している

楽天市場では出店者向けのサポートも充実しているのもメリットです。楽天市場に出店すると、専任のコンサルタントを付けてもらえる仕組みになっています。

ECショップ運営を始めたばかりの人だと、なかなか売上が伸びないことも珍しくありません。それでも、専任のコンサルタントが売上データの状況に基づいて適切にアドバイスしてくれます。販売戦略の提案もしてもらえるので、初心者でも安心です。

それとあわせて、無料eラーニング講座もあります。

店舗運営に必要なツールが充実している

楽天市場に出店するとR-SNSやRaCouponなどを利用できます。

R-SNSというのは、ショップのLINE公式アカウントやInstagramアカウントを簡単に開設できるツールです。開設後の運営をするための機能も備わっています。ユーザーに対して情報を発信したいときなどに役立てられるでしょう。

双方向のコミュニケーションができるため、ユーザーの要望を知りたいときなどにも活用できます。

RaCouponは、自店舗だけで使用できるクーポンを発行できるサービスです。割引率や割引金額などを自由に設定できます。期限や対象者などの設定も可能です。

そのため、新規のお客様を増やしたいときにも、リピーターを増やしたいと金も活用できます。

楽天市場で出店し利益を上げる方法

楽天市場では出店料がかかるのがネックですが、販売機会は多くあります。利益を上げるためには、次のようなことを実践してみましょう。

利益を上げる方法は多岐にわたりますが、重要なことは振り返りを行い、自店舗に合った施策を見極めていくことです。下記の施策以外が気になる、やり方がわからない、振り返る時間がないといったお悩みを持つ企業様は、是非お気軽にご相談ください。

主力の商品で購買意欲を高める

売れ筋を狙って商品選定をしましょう。すでに販売実績のある商品は、ECモールにおいても売上が見込めます。

加えて、人気商品がどのユーザー層に人気なのかを分析することも重要です。人気商品に関連する商品や、ユーザーに適した商品をそろえることで、売上につながります。

主力商品のページは、情報を多く盛り込んで充実させましょう。情報が少ないと、興味をもって見てくれても、なかなか購入には至りません。

外部からの流入を増やす

商品を購入するユーザーは、楽天市場で検索する人だけではありません。Googleなどの検索エンジンから商品ページに流入した場合の購入も見込めます。そのため、検索エンジンで自社の商品が表示されやすいようにSEO対策を行いましょう。

たとえば、商品を探すときに検索されやすいキーワードを商品ページ内に取り入れる方法があります。
とはいえ、自社だけで戦略立案から施策の実行までを実現するのは難しい場合も多いでしょう。

リソースがない、売上が伸びないとお悩みの方は、ECモール支援サービスのご利用を検討してはいかがでしょうか。

マーケティングのプロが担当し、これまでの支援実績に基づいたコンサルティング術・広告フレームワーク・SEO対策などの支援プランをご提供いたします。

ECモール運営にお悩みの方は、ぜひECモール支援サービスにお問い合わせください。

楽天市場は料金高いが巨大モールかつ多機能なので売上を見込める

楽天市場では初期登録費用として60,000円かかり、固定費としてプラン別の月額出店料もかかります。システム利用料やアフィリエイト費用なども合わせると、やや高いと感じる人もいるかもしれません。

しかし、それでも人気商品を用意し、SEO対策をすることで、利益を上げられる可能性は十分にあります。ECモール運営をしてみたいなら、ぜひ挑戦してみましょう。