LINEを利用したCRM施策とは?メリットや活用ポイントをご案内

  • ECマーケティング

LINEは既に生活に欠かせないメッセンジャーツールになっており、性別・年齢を問わず幅広いユーザーを獲得しています。誰もが使うLINEを効果的にCRM(Customer Relationship Management の略称で、顧客情報を管理・分析し、マーケティングに活用して、顧客ごとのニーズに合った商品やサービスを提供すること)に活用できれば、これまで自社にはいなかった顧客層を獲得できます。加えて、これまで以上にユーザーニーズに合うマーケティングができる可能性があります。

今回は、LINEを利用したCRM戦略について解説します。導入のメリットや活用ポイントについてもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

LINEを用いたCRMのメリット

LINEを用いたCRMのメリットは下記のとおりです。

・9,200万人(※)のユーザーがLINEを使っているので情報を得やすい
・LINE IDの開示に寛容なユーザーが多い
・ユーザーからレスポンスが得られる速度が早い
・LINE連携のCRMツールが多く利便性が高い
(※)2023年4月時点

LINEはユーザー数の多いメッセンジャーツールであり、TwitterやInstagramのように「使っていない層」が少ないのが特徴です。そのためユーザー情報を効率よく習得でき、CRMに役立つデータの蓄積がスムーズです。

住所・生年月日・氏名など個人情報の開示には抵抗のある人でも「LINEであれば教えやすい」「LINE IDであれば開示してもよい」と考える人が多い傾向にあります。

メッセージがプッシュ通知で表示されるので視認性も高く、閲覧やレスポンスまでの時間もかかりません。LINE連携のCRMが多く、導入のハードルが低いこともポイントです。誰もが便利に使うLINEだからこそ、CRMと連携するメリットがあります。

LINEを利用したCRMの事例

効率的に集客へつなげるためには、メッセージ発信以外にもLINEでできることを押さえておくことが大切です。具体的にどのような方法があるのか、CRMツールについてご紹介します。

企業の公式LINEアカウントでできるCRM

企業の公式LINEアカウントでできるCRMは下記のとおりです。

・チャット
・メッセージ配信
・ステップ配信
・クーポン配信
・自動応答
・LINE VOOM投稿
・友だち情報の分析

通常のLINEと同じくメッセージで個別にやり取りすることもできれば、クーポンを配信して全体にアプローチすることも可能です。

また、宣伝を兼ねてLINE VOOMに投稿するなど、多彩な使い方ができるようになりました。LINEであればどの機能も標準搭載されているので、面倒な設定をせず使えるのがメリットです。

LINE標準機能でCRMシステムを利用する

LINEの標準機能であるCRMシステムを利用し、更なる顧客獲得および顧客満足度向上を狙う施策です。

例えば、会員の属性に応じたグルーピングやフラグづけをして利用する方法があります。「東京在住の20代女性」「会社員の男性」「孫のいる高齢世帯」など詳細なグルーピングができれば、マーケティングしやすくなります。

趣味趣向に合うであろうメッセージを配信したり、特定の年代に向けたクーポンを個別に配信するなど、さまざまな使い方が可能です。

また、アカウント別にURLへの反応率やLINEへの流入経路を可視化できるので、行動分析にも役立ちます。来店回数・HPへのアクセス数・動画の視聴時間により特に確度の高いユーザーをリストアップし、個別にアプローチするなどの戦略を取る企業も出てきました。

LINEの顧客管理システムのタイプ

より詳細なCRM施策にしたいときは、専用のシステムを導入することも選択肢のひとつです。LINEの顧客管理システムは、大きく分けて3つタイプがあります。

・特化型+伴走支援型
・特化型+自社運用型
・汎用CRM搭載型

「特化型+伴走支援型」の場合、カスタマーサポートチームによる手厚い伴走支援を受けられます。CRMの運用状況に合わせてメニューを拡大するなど、自社に必要な機能を提案してもらえるのがメリットです。

初めてCRM施策をするため「何もかも手探り」「何から始めればよいかわからない」という場合でも、ゼロからサポートしてもらえます。プロのノウハウを頼って最短距離で成果を出したいときに、活用していきましょう。

「特化型+自社運用型」の場合、運用を自社で内製化できるのが強みです。分析や仮説検証まで綿密にできる機能が搭載されており、ノウハウを自社に蓄積できます。

自社のマーケティング担当全体のスキルアップを図りたいときや、スピーディーな意思決定に基づいて内容を変更していきたいときにおすすめです。

「汎用CRM搭載型」の場合、効率的にLINE配信機能などを使えるので業務効率化に最適です。CRMに蓄積したユーザーに対してLINE上でメッセージを配信するなど、実務に役立つツールとして活用できます。

最低限必要な機能は全て網羅されているので汎用性が高く、シンプルに使えるのが特徴です。

LINEを利用したCRMを行う際に意識しておきたい対策

LINEを利用したCRMを行う際には、いくつかの対策をしておくことでユーザー獲得やコンバージョン向上に寄与しやすくなります。具体的にどのような対策を意識しておけば良いかについて解説します。

今後導入を検討している方だけでなく、今まさに運用に困っている方も参考にしてみてください。

ID連携

LINEアカウントとIDと、自社独自のIDとを紐づけることができれば、より詳細なCRMができます。

例えば、自社オンラインショップのアカウントと紐づけられれば、購買履歴に基づいてメンションするなど+αのアプローチができます。リアル店舗と連携を取りながら接客したり、ユーザーごとのカスタマイズメニューを提供したりすれば、顧客満足度が上がるかもしれません。

また、SNSと連携して普段の行動を集計するなど、自社ID以外と紐づける方法もあります。個別に最適化されたサービスを提供したいときこそ、紐づける情報を多くすることが大切です。

自動的にメッセージを配信するシナリオLINEの導入

公式アカウント上で事前にシナリオを設定しておくことにより、ユーザーアクションに合わせて自動で応答できます。これまでメルマガで実施してきたステップメール配信をLINE上で完結できるので、開封率を高くできるのが特徴です。

オンラインショッピングでの購買直後にサンキューメッセージを届けるなど、きめ細かなアプローチもできます。顧客のアクションに沿ってメッセージを配信できるので「自分に向けて言っている」と感じてもらいやすくなります。

顧客満足度向上やコンバージョン率向上施策として、取り入れてみましょう。

チャットボットの活用

チャットボットは、簡単なテキストメッセージのやり取りをLINE上で自動化できるのがメリットです。問い合わせ窓口やチャットサポートに割く人員を減らせるので、コストカット効果も高い施策として注目されています。

ユーザーごとの会話内容が、全てログに残るため、その後の効果検証や改善に活かしやすく、マーケティングにも役立ちます。

土日祝日や深夜早朝でもスピーディーな回答が得られるので、ユーザーにとっての利便性も高くなります。

まとめ

LINEは、老若男女問わず幅広いユーザーに使われているメッセンジャーツールです。効果的なCRMができれば、個別のアプローチもユーザー情報の収集も叶います。メッセージの開封率が高いこと、スキマ時間に使えるのでコンバージョンが向上しやすいことも、メリットとして注目されました。

LINE連携のCRMを導入する際は、ビジネスの特性やターゲットの属性に応じて適切なツールを選定していきましょう。

CRMコンサルティングでは、LINEを使ったCRMコンサルティングを実施しています。効果的なCRMツールの使い方はもちろん、蓄積したデータの活用法から顧客満足度向上につながるコミュニケーションサービス施策の立案まで幅広く提供しているので、お困りの方はご相談ください。