Amazonスポンサープロダクト広告とは?メリットや売上につなげるコツ

  • Amazon
  • ECマーケティング

Amazonに出品している商品の売上を伸ばしたいと思ったら、広告出稿を検討してみましょう。手軽に始めたいならAmazonのスポンサープロダクト広告の活用がおすすめです。

ここでは広告の概要と種類、設定方法をわかりやすく紹介します。広告を出すメリットや、売上を伸ばすためのポイントもあわせて解説します。

Amazonのスポンサープロダクト広告とは

Amazonのスポンサープロダクト広告とは

スポンサープロダクト広告は、Amazonの検索結果ページと商品詳細ページに表示される広告です。

スポンサープロダクト広告の運用方法は、オートターゲティングとマニュアルターゲティングのふたつがあり、それぞれの特徴は以下のとおりです。

オートターゲティング

オートターゲティングは、検索キーワードやASINとの関連性をもとに、Amazonが自動で広告の配信先を決める運用方法です。ASINとは、Amazonが商品識別のために用いる10桁のコードをさします。

広告が配信されるマッチタイプは以下の4パターンです。

マッチタイプ条件の詳細広告が表示されるページ
ほぼ一致検索キーワードが広告商品とほぼ一致している検索結果ページ
大まかな一致検索キーワードが広告商品と大まかに一致している
代替商品広告商品と類似の商品ページを閲覧している商品詳細ページ
補完商品広告商品を補完する商品ページを閲覧している

ほぼ一致と大まかな一致は検索結果ページに、代替商品と補完商品は商品詳細ページに広告を表示されます。

オートターゲティング広告は運用が自動化されるため便利です。また、想定していなかったキーワードでCVを獲得できる可能性があることもメリットといえます。

マニュアルターゲティング

マニュアルターゲティングは、自分でキーワードや入札額を決めて配信する広告の運用方法です。広告を掲載したいキーワードやカテゴリー、商品ページが明確に決まっている場合は、こちらを活用しましょう。

広告の設定方法は、以下の2種類です。

キーワードターゲティング

特定のキーワードを検索したユーザーに広告を表示できるよう、キーワードを設定します。マッチタイプは以下のとおりです。

・完全一致:設定したキーワードのみが表示対象
・部分一致:設定したキーワードの関連語句や類似語句も表示対象
・フレーズ一致:設定した2語以上のキーワードが表示対象

商品ターゲティング

特定の商品やカテゴリーを指定して広告を表示できるよう、設定できます。

Amazonスポンサープロダクト広告を出すメリット

Amazonスポンサープロダクト広告を出すメリット

Amazon出品者がスポンサープロダクト広告を配信するメリットは大きく3つです。それぞれ解説します。

広告出稿のハードルが低い

広告を出稿したいと思ったとき、比較的簡単に始められるのは大きなメリットです。スポンサープロダクト広告は、以下4つの条件を満たしていれば出稿できます。

1.Amazon出品者であること
2.出品タイプが「大口出品」であること
3.商品詳細ページを作成していること
4.Amazonショッピングカートを取得していること

1は大前提として、2~4もそこまでハードルの高い条件ではありません。なお、大口出品を利用すると、販売手数料に加えて月額4,900円の月間登録料がかかる点に注意しましょう。

購入意欲の高いユーザーにリーチできる

スポンサープロダクト広告は、高い費用対効果が期待できます。Amazonを訪れるユーザーの多くは商品の購入を目的としています。購買意欲が高いユーザーに広告を表示できれば、そのまま購入してもらえるかもしれません。

広告を通じて商品の認知度を高めることができれば、別の機会に購入してもらえる可能性もあります。売上アップを狙いたいなら広告配信は欠かせません。

低予算で広告費を最適化できる

広告運用をする際に気になるのが、広告費の負担です。

スポンサープロダクト広告を運用する場合、1日あたりの予算額に上限を設定できます。予算額はユーザーの広告への反応を見ながら適宜変更できるので、効果の薄い広告は予算を下げるといった運用も可能です。

まずはお試し感覚で、低めの入札額から広告を運用してみましょう。

Amazonのスポンサープロダクトの設定方法

Amazonのスポンサープロダクトの設定方法

Amazonのスポンサープロダクト広告の設定は、そこまで複雑ではありません。広告を配信する際の設定方法を詳しく解説していきます。

広告設定画面に移動する方法

1.Amazonセラーセントラルのログイン画面を開き、Eメールアドレスまたは携帯電話番号と、パスワードを入力してログインします。

2.上部タブの「広告」にカーソルを乗せるとメニューが開くので「広告キャンペーンマネージャー」を選びます。

3.「キャンペーンを作成する」をクリックすると広告の種類が表示されます。スポンサープロダクト広告の項目にある「続ける」をクリックすると広告設定画面へ移動できます。

「オートターゲティング」の設定方法

1.オートターゲティングにチェックを入れます。

2.入札方法を選択します。3つの選択肢の意味はそれぞれ以下のとおりですが、初めて広告を打つときは「動的な入札 – ダウンのみ」の設定がおすすめです。

・動的な入札 – ダウンのみ
設定した入札額が高すぎると考えられる場合に、Amazonが自動で入札額を下げる。

・動的な入札 – アップとダウン
入札額が高すぎる場合は下げ、低すぎる場合は上げるという調整をAmazonが自動で行う。

・固定入札
手動で入力した入札額をそのまま変えずに広告を運用し続ける。

3.下部にあるテキストリンク「掲載枠ごとの入札額の調整」から、希望の入札額を個別に入力します。

4.「広告グループを作成する」の項目で広告グループ名を記入します。広告を配信する商品名を入力しておくと管理しやすいでしょう。

5.最後に「オートターゲティング」より、マッチタイプ別の入札額を設定します。初期設定では一律の入札額になっていますが、マッチの精度ごとに金額を増減させることもできます。

「マニュアルターゲティング」の設定方法

1.マニュアルターゲティングにチェックを入れます。

2.入札方法を選択します。3つの選択肢の意味はそれぞれ以下のとおりですが、初めて広告を打つときは「動的な入札 – ダウンのみ」の設定がおすすめです。

・動的な入札 – ダウンのみ
設定した入札額が高すぎると考えられる場合に、Amazonが自動で入札額を下げる。

・動的な入札 – アップとダウン
入札額が高すぎる場合は下げ、低すぎる場合は上げるという調整をAmazonが自動で行う。

・固定入札
手動で入力した入札額をそのまま変えずに広告を運用し続ける。

3.下部にあるテキストリンク「掲載枠ごとの入札額の調整」から、希望の入札額を個別に入力します。

4.「広告グループを作成する」の項目で広告グループ名を記入します。広告を配信する商品名を入力しておくと管理しやすいでしょう。

以降、マニュアルターゲティングの運用方法は2種類に分かれます。それぞれの設定方法は以下のとおりです。

「キーワードターゲティング」の設定方法

キーワードとのマッチ度合いによって広告を配信する場合の設定方法は、以下のとおりです。

1.「キーワードターゲティング」にチェックを入れます。

2.「リスト入力」タブを選び、希望するマッチタイプにチェックを入れ、キーワードを入力します。「推奨」タブからはAmazonがおすすめするキーワードを選択できます。

3.「追加」をクリックし、入札額を入力します。

4.「キャンペーンの開始」をクリックして完了です。

「商品ターゲティング」の設定方法

商品とのマッチ度合いによって広告を配信する場合の設定方法は、以下のとおりです。

1.商品ターゲティングにチェックを入れます。

2.「カテゴリー」「個々の商品」のタブより、広告を配信したい商品情報を入力します。「推奨」タブからはAmazonがおすすめする商品を選択できます。

3.「追加」をクリックし、入札額を入力します。

4.「キャンペーンの開始」をクリックして完了です。

Amazonのスポンサープロダクトの活用ポイント

スポンサープロダクト広告は、うまく活用できれば売上アップに大きく貢献します。効果を最大限まで高めるためのポイントをご紹介します。

オート機能を調整する

広告の設定は定期的に見直しましょう。最初の設定のまま放置していては、効果的に運用できない場合があります。

広告の配信後、徐々に売上が伸びてきたなら、入札戦略を変更するのがおすすめです。「動的な入札 – ダウンのみ」から「動的な入札-アップとダウン」に変更すると、より最適な入札額になるようAmazonが自動で調整してくれます。

次は除外キーワードを設定しましょう。売上につながらないキーワードは、広告を配信しないように設定できます。

ターゲティングの見直しも必要です。初心者のうちはオートターゲティングでの運用がおすすめですが、運用するうちに最適なキーワードや入札額が見えてくるようになります。マニュアルターゲティングで広告を効果的に表示できれば、売上アップに役立ちます。

商品ページを最適化する

広告をクリックしたユーザーは商品詳細ページを訪れます。このページが魅力的でないと結果的にCV率は低くなってしまうでしょう。

商品情報が不足していると、ユーザーの購入意欲を下げてしまいます。商品詳細ページではテキストや写真を多く掲載し、ユーザーが「買いたい」と思えるように内容を充実させておきましょう。

また、広告と商品詳細ページのデザインが異なると、ユーザーが違和感をもち、離脱してしまう可能性があります。商品詳細ページは広告とテイストをそろえることもポイントのひとつです。

まとめ

低予算から気軽に広告を出稿できるのがAmazonのスポンサープロダクト広告の強みです。Amazonに出品している商品をひとつでも多く売りたいなら、スポンサープロダクト広告を活用しましょう。

広告運用が初めてなら、オートターゲティングが便利です。安定した収益を獲得するために、今回紹介したポイントをもとに最適な広告運用を実施しましょう。

AmazonをはじめとしたECでの販売を成功させたいなら、ぜひ「ECモール支援サービス」をご利用ください。

ECモール支援サービスでは、プラットフォームやEC事業の経験者であるコンサルタントが、マーケティングの視点から戦略づくり・運用までワンストップでサポートいたします。ECモール以外のデジタルマーケティング提案も行っていますので、ぜひお気軽にご相談ください。