Amazon広告で効果を上げる戦略とは?重要性や具体的な施策を解説
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「Amazon広告を利用して売上アップを目指したいけれど、どのように戦略を立てたら良いかわからない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。今回はAmazon広告における戦略の重要性や、具体的な施策について解説します。
●監修者名
杉浦 基(すぎうら もとい)
●経歴
ECマーケティング支援会社にて出店企業を支援、その後総合通販企業にてWEBマーケティング業務に従事。現在は株式会社MinatoでECコンサルタントを務める。
●コンサルタントについて
ECの専門的な知識を活かし、Amazonや楽天、Yahoo!ショッピングといった幅広い領域で支援を行う。担当店舗を契約から半年で売上を約3倍に引き上げた経験もあり。柔らかい雰囲気で、話しやすいことが特徴。
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Amazonの広告売上は年間310億ドルに上る
以前は検索エンジンといえばGoogleが圧倒的なシェアを占めていましたが、昨今ではAmazonを利用する人が増加傾向にあります。それに伴い、Amazonの広告市場は盛り上がりを見せ、売上は年間310億ドルに上る勢いです。
ある調査において、18〜34歳の若い世代が商品を検索する際に利用するサービスの1位としてAmazonが挙げられています。
Amazon広告の種類はさまざまですが、主流は検索結果に商品が表示される「スポンサープロダクト広告」です。商品が検索され表示回数が増加すればするほど、大幅な売上アップが狙える仕組みになっています。
Amazon広告は他のモールと比べても運用の難易度がやや高いですが、しっかりと取り組めば高いパフォーマンスを発揮することができます。本記事を読んで基本的な考え方をマスターしましょう。
Amazonの広告効果を高めるのに戦略性が重要なわけ
「Amazon広告に出稿すれば、大幅な売上アップが見込めるだろう」と安易な考えでは、大きな成果を上げるのは難しいかもしれません。
Amazonで広告効果を高めるためには戦略性が重要です。ここからはなぜ戦略性が重要なのか、その理由を見ていきましょう。
Amazonではオート配信と呼ばれる機械学習を活用した配信手法もあるため、配信するだけでもある程度の売上を出すことはできます。しかし広告を使って売上を2倍、3倍に伸ばすためには戦略を持った運用が不可欠といえるでしょう。
Amazon広告はCV率が高いため
Amazon広告は非常にコンバージョンが高い広告として知られています。その理由として、Amazonを利用する大半のユーザーは購入を前提として訪れることが挙げられます。Google広告やYahoo!広告などのリスティング広告と比べても、大きなリターンが見込めることは確かです。
費用対効果が高いことは明らかであり、売上の5〜10%を広告費に充てることも珍しくありません。Amazon広告を積極的に活用することで、商品のCVアップにつなげられます。
豊富な購買データを活用できるため
Amazonの強みとして、それまでに培った豊富な行動・購買データを活用できることが挙げられます。
従来は、Amazonに商品を販売していなければ広告を出稿できませんでした。しかし、昨今では広告を使ってAmazon外のサービスへ広告を展開することが認められています。例えば、自動車のアクセサリーを検索しているユーザーに対して自動車メーカーが自動車の広告を出せるようになったのです。
初めてAmazon広告を出稿する際でも豊富なデータを活用することで、ユーザーの行動予測が立てやすくなります。
広告経由の売上がSEOに影響するため
広告とSEO(オーガニック検索)の関連性がないGoogleとは違い、Amazonは広告経由の売上が伸びるほどSEOの順位が上がる仕組みになっています。
そのため、売上が上手く増えていけば最終的に広告を出稿しなくても売上が見込めるほか、広告費を抑えられることにもつながります。
Amazonの戦略的な広告運用にターゲティングが必要
Amazonの戦略的な広告運用にはターゲティングが必要不可欠です。しかし、広告の種類によってターゲティングの方法は異なります。
Amazon広告の中で主流な「スポンサープロダクト広告」は、検索キーワードに連動して表示されるクリック課金型です。検索結果の商品の中に自然に表示されるため、クリックされやすい傾向にあります。
費用対効果の高さがメリットといえますが、その数値を最大化するにはコツが必要です。具体的には以下の2つの機能を併用します。
・マニュアルターゲティング:広告主が自由にキーワードを設定できる
・オートターゲティング:Amazonが自動的にキーワードを選定して広告を表示させる
このようにAmazon広告は活用により広告効果を高めることができますが、上手に利用するためには戦略を立てなければなりません。トライアンドエラーを繰り返しながら、自社に適したやり方を見つけましょう。
ある程度広告経由でも売上を伸ばしたい、という場合はオートターゲティングを使って広く配信する手法が効果的です。一方で予算にある程度余裕がある場合や、さらに大きく売上を伸ばしたい場合はマニュアル配信を活用していくのが良いでしょう。やや運用の難易度が上がりますので、不明な点がありましたらお気軽にご相談ください。
Amazonの広告効果を上げる具体的な戦略
ここからは、Amazonの広告効果を上げる具体的な戦略について解説していきます。
実際に弊社のクライアント様でも効果の合った手法も含めて紹介しています。多くのライバル企業が出稿しているAmazon広告だからこそ、これらの手法を用いて差別化していきましょう。
広告ランクを上げる
掲載枠が限られているAmazon広告が配信されるためには、オークションで入札する必要があります。この際、入札額を高くすれば良いわけではなく、「広告ランク」を上げることが大切です。
広告ランクは、以下の3つの要素によって決まります。
・検索キーワードと広告の関連性があるか
・広告がクリックされる見込みがあるか
・入札額
入札額を上げると広告ランクが上がるものの、他の要素の改善も同時に行うことが重要です。
反応の良いキーワードに絞る
やみくもにキーワードを設定していても、大きな効果はあまり期待できません。そのため、商品との関連性が強いキーワードものを厳選するようにしましょう。
また、その中でも反応の良いキーワードに絞るのもおすすめです。複数のキーワードを登録しておくことで購入してもらえるチャンスは増えるものの、全体的な費用対効果は低下する可能性があるためです。
商品ページを最適化する
広告が多くのユーザーの検索結果に表示されたとしても、魅力的な商品でなければ売上増加は見込めません。流入数を追うだけでなく、商品ページを最適化することも重要です。
商品ページの最適化としては、主に以下の2つが挙げられます。
・画像を複数登録して分かりやすく説明する
・購入の決め手となる商品情報を載せる
このように、流入数に対しての購入率である購入転換率も意識することが大切です。
ビッグセール時に広告を運用する
Amazonでは四半期に1度ビッグセールがあるほか、1か月〜1カ月半に1度のペースでタイムセールも開催されています。
昨今では、コロナ禍による収入減や在宅時間の増加に伴い、以前よりもキャンペーンへの需要が増えています。こうした流れをチャンスと捉え、セールに合わせて広告を出稿する企業も多く見受けられるようになりました。
とはいえ、セールで割り引いた分は店舗負担となることから、利益率が低い商品は広告出稿には適しません。目の前の売上だけに注目するのではなく商品の利益率などを考慮したうえで、広告運用の仕方を変えることが大切です。
まとめ
今回の記事では、Amazon広告で効果を上げる戦略的な施策についてお伝えしました。
Amazon広告に出稿するだけで売上アップが期待できるわけではありません。Amazon広告の特徴を理解したうえで、自社の目的に合った戦略を立てることが重要です。
また、戦略がうまくいき、多くのユーザーが流入してきても、商品に魅力を感じてもらわなければ購入には至りません。商品情報を適切に盛り込むなどして、商品ページの最適化を怠らないことも意識しましょう。
とはいえ、Amazon広告をどのように運用したら良いか悩む方も多いかもしれません。そのような場合は、「ECモール支援サービス」を利用するのがおすすめです。経験豊富なコンサルタントが的確にアドバイスします。戦略の立て方に苦戦している方は、ぜひ一度ご相談ください。