楽天独自のSEO施策とは?基本的な仕組みと最初にやるべきこと

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検索結果に上位表示させる施策として使用されるSEO(=Search Engine Optimization)は、「検索エンジン最適化」を指す言葉です。実は、楽天市場のような巨大ECモールにも検索機能があり、SEO施策の考えが採用されています。広告費等をかけず、自社商品の認知を拡大する手法として、SEO施策は効果的です。

本記事では、楽天市場におけるSEO施策について、基本的な仕組みや取り組むべきことについてご紹介します。

楽天SEOの基本的な知識をおさえよう

楽天SEOとは、「楽天市場における検索結果に上位表示されること(およびその施策)」を指す言葉です。SEO対策が万全であれば、検索結果に自店舗の商品が表示されやすくなります。結果、商品の認知が拡大し、ユーザーの流入数の増加が期待できます。

楽天SEOの概要について、下記でより詳しく紹介します。

楽天SEO=商品を上位表示するための工夫

楽天市場には3.6億点以上もの商品が登録されています。その中から欲しい商品を探す際に、ユーザーが使用する機能が検索です。

しかし、カテゴリーやキーワードをある程度絞って検索しても、検索結果に表示された商品のすべてを認知し、比較できるわけではありません。実際に、比較検討の対象となる商品は2~3点ほどといわれています。

そのため、商品の売上をアップさせるためには、まずユーザーの検索結果に表示されたうえで、商品を「知ってもらう」ことが大切です。そこで重要となるのが楽天SEOです。ユーザーの検索結果に上位表示されることで、自店舗の商品を知らないユーザーにアプローチできるようになります。

基本的な考え方とアルゴリズム

楽天SEOは、通常のSEOの内部対策と同じ考えです。たとえば、Google検索は、Webページのタイトルやディスクリプション(説明文)を最適化します。これは楽天SEOにおいても同様で、商品名や商品説明文を充実させ、最適化することで上位表示を狙います。

また、楽天の検索機能は、検索エンジンと同じくアルゴリズムが搭載されています。アルゴリズムの一部では、商品名や商品説明文、キーワードはもちろん、商品の売上件数やクリック数なども考慮されています。楽天市場で上位表示を狙うなら、アルゴリズムの内容をある程度把握しておくことも重要です。

なお、楽天市場のアルゴリズムは定期的に更新されるため、その際に検索結果に影響することも珍しくありません。楽天SEO施策にも、定期的な効果検証・改善が必要です。

SEO施策が必ず必要になる3つの理由

SEO施策が必要な理由は、主に下記の3つです。

・ユーザーは検索によって商品を探す
・商品の認知が拡大する
・基本的には費用がかからない

ユーザーが商品を探す際は、基本的に検索機能を利用しています。楽天市場内を眺め、気になる商品を購入するよりも、特定の目的を達成するために商品を探すユーザーの方が多いのです。そのため、検索結果で上位表示されることによって、認知される機会が増え、売上アップが期待できます。

また、認知拡大には、広告の出稿や、楽天スーパーセールなどの一大イベントで割引キャンペーンを行う手法もあります。これらの手法は費用が発生するため、費用対効果が期待できないケースも珍しくありません。一方で、SEO施策には基本的に費用がかかりません。コストをかけずに認知を高め、売上を向上させる方法としてメリットがあります。

このように、検索結果への上位表示により、効率的に商品の認知アップを目指せるSEO施策ですが、自店舗の最終的な目的は、商品の購買(コンバージョン)です。商品購入のための第一ステップとして、SEO施策があることを理解する必要があります。

楽天SEOを実際にやってみよう

最後に、実際の楽天SEO施策について紹介します。SEOは一部の施策のみにこだわらず、複数の観点から行うことがポイントです。

「何から手をつけるべきか分からない」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

実際のSEO施策業務一例

ここでは、実際のSEO施策業務の一例を紹介します。

大きく分けて、SEO施策に必要な作業は次の3ステップです。

商品名やキャッチコピーを見直す

検索項目対象のなかで特に重要視されているのは「商品名」です。商品名を明確に記載することはもちろん、特に関連性が高いと思われるキーワードを入れ込んでおくことを意識します。

例えば、ギフト用やお祝い返しに使える米を販売する場合、商品名を「米」とするだけでは不十分です。「【お米 5kg】ギフト用 1000円 高級 おしゃれ お祝い お返し 熨斗 ラッピング」などキーワードを入れ込んでおけば、検索によりヒットする可能性が高くなります。

検索ウィンドウにキーワードを入力した際に自動表示される、サジェストキーワードも意識して商品名やキャッチコピーを作りましょう。また、パソコン用のキャッチコピーと、モバイル用のキャッチコピーはどちらも設定します。

商品ディレクトリとタグのIDを設定する

商品ディレクトリとは、自社商品が楽天市場におけるどのジャンルに入るのかを可視化する施策です。「靴>レディース>ブーツ」などカテゴリーをひとつだけ選択できるようになっているので、忘れずに設定しておきましょう。

カテゴリー設定を忘れてしまうと、登録した商品名などかなり精度の高い検索をしているにもかかわらず、検索結果に表示されなくなってしまうことがあります。

同様に、商品ジャンルにおけるさらに細かな分類を指定できる「タグID」の設定も欠かせません。ブランド・色・大きさ・素材・サイズ・重さ・配送サービスなどを登録できるので、メーカー指定の検索などにも対応できます。

季節性・トレンド性のあるキーワードを入れる

商品の特性を表すキーワードだけでなく。季節性・トレンド性のあるキーワードを入れるのもおすすめです。例えば「父の日」「母の日」「バレンタイン」「クリスマス」「ひな祭り」など季節のイベントに関連する商品であれば、該当するキーワードを入れてみましょう。

「誕生日」「還暦祝い」「結婚式」など、個人ごとに異なるお祝いに関するキーワードにする方法もあります。また、冬の「加湿器」、夏の「熱中症対策」、感染症流行時の「除菌」「マスク」など世の中のトレンドに合わせてキーワードを変更することも可能です。

【送料無料】【ランキング1位!】など、目立たせたいキーワードを囲って強調してみる方法も試してみましょう。

楽天SEOを実施する際の注意点

楽天SEOを実施するときは、下記の注意点に配慮します。

・関係しないキーワードを使わない
・ただちに効果が出るわけではない
・PDCAサイクルを回すのが重要

大量のキーワードを使って幅広いユーザーにアプローチする方法が有効だと思われがちですが、商品に関連しないキーワードまで入れ込んでしまうのはNGです。場合によっては、悪質だとみなされて出品が停止になるおそれがあります。

上位表示されているにもかかわらず、クリック(タップ)率が低いことが原因で、次回の表示順位を見直されることも少なくありません。

また、SEOは楽天市場に限らず、即時効果が出るものではありません。長期的な施策として捉え、定期的に効果検証しながらPDCAサイクルを回すことが前提となります。

商品が上位表示されているものの、商品紹介ページが充実していないと実際の購買につなげることは困難です。コンバージョンはあくまで商品の購入であることを忘れてはいけません。

まとめ

楽天市場における検索結果において、自店舗の商品を上位表示させたい場合は楽天SEO対策が必要です。アルゴリズムを理解したうえで商品ページを確認し、記載する情報の精査が大切です。

売上アップを狙っている方は、ぜひ本記事を参考に対策しておくことをおすすめします。