楽天市場のアクセス数・売上を増やすにはどうすれば良い?

  • ECマーケティング

毎月多くのポイントアップキャンペーンが行われている楽天市場は、売上増加が期待できる重要なプラットフォームです。一方で、競合が多いため取扱商品によっては思うように集客できていない事業主もいます。

ここでは、楽天市場のアクセス数を増やすためにできる施策や、売上につながる商品ページの作り方を解説します。

楽天市場のECサイトにアクセス数を増やす施策

楽天市場のECサイトでアクセス数を増やすためには、下記のふたつを理解することが重要です。

・ユーザーのアクセスの経路、種類
・基本的なアクセスの増やし方

効果的なアプローチを行うためには、ユーザーがどのような経路でアクセスするのかを把握したうえで、適切な施策を選ぶ必要があります。また、楽天市場の仕組みに合った施策でアクセスを増やすことも大切です。

アクセスの経路4つ

ユーザーが楽天市場へアクセスするときの経路は下記の4種類です。

・検索

楽天市場の検索窓にキーワードを入力して、表示された検索結果一覧から流入する経路です。ランク店市場の流入経路としてもっとも多くの割合を占めています。

・直接参照

店頭のポスターやPOP、オフィシャルサイトなどに掲載されたURLを検索窓に直接入力してアクセスする方法です。参照元が不明な経路も含まれます。

・広告

楽天市場や楽天ウェブ検索、ブログやウェブサイトなどに表示される広告からの流入です。

・メルマガ

企業や店舗が会員向けに発信するメルマガ内のURLから流入する方法です。

上記のとおり、ユーザーはリンクや検索結果を元に流入することもあれば、URLを直接入力するなど経路が辿りにくい方法をとることもあります。4つのうち、売上増加の目的で重視すべきアクセス経路は、検索流入です。

売上増加につなげるためには、単純に数字のみを見るのではなく、アクセスの質も重視すべきです。質の悪いアクセスが多いと「流入数が多いわりに売上が出ない」状態となり、転換率は低くなります。

転換率(コンバージョンレート)とは、集客に対して受注へ至ったユーザーの割合です。質の良いアクセスを集め、転換率を高く保つことが売上増加につながります。転換率の平均は、楽天SOY(ショップ・オブザ・イヤー)では4.9%というデータもあります。

参照:「【楽天SOY受賞店舗 概要調査】 平均CVRは4.9%/送料無料やギフトで高水準」(日本流通産業新聞)

高い目標ですが、実現しているショップが複数存在する以上、不可能ではありません。転換率平均4.9%を目指し、質の良いアクセスを獲得できる施策を取り入れましょう。

楽天市場内部でのSEOを実施

基本的なアクセスの増やし方として、楽天市場内部におけるSEOがあげられます。SEOとは検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)といい、検索結果の上位に表示されるようにウェブサイトの構造やコンテンツを改善する施策のことです。

検索エンジンのほか、楽天市場に対してもSEOは有効な施策です。楽天市場内部での検索流入を増やすために、ユーザーがどのようなキーワードで検索するか、どのような情報を求めるかを考慮して商品ページの改善を行います。

改善すべきポイントは、商品名、ディレクトリ、説明文などです。狙ったユーザーが検索するキーワードは含まれているか、分かりやすい言葉で説明しているか確認します。専門性の高い言葉は可能な限り減らし、どうしても使用する場合は解説を入れるなどの対策がおすすめです。

SEOはひとつひとつの施策は時間がかかりますが、難易度は高くありません。商品ページを作成する段階から、SEOを意識して取り組むことが重要です。また、一度作成した後もユーザー動向や状況に応じて適宜修正を加えましょう。

楽天広告やキャンペーンも活用する

費用を割ける場合は、楽天広告やキャンペーンの活用も効果的です。楽天広告は掲載型・配信型・RPP(成果報酬型)の3種類です。

楽天広告は、種類ごとに料金体系も異なっています。

掲載型 配信型 RPP(成果報酬型)
料金 楽天市場広告:4万~120万円

大口予算枠:200万円~

楽天配信:5千円~

店舗配信:3万円~

単価25円~千円

※予算5千円~

など

広告出稿は費用が発生しますが、ユーザーの認知度向上にも役立つため、SEOの施策としても効果が期待できます。常に利用するのではなく、イベント時など要所で適宜活用しましょう。

・掲載型

ディスプレイ広告とも呼ばれる広告バナーを表示する方法です。楽天市場のトップページやジャンルページなどの上部に広告バナーが表示されるため、多くのユーザーにアプローチできます。

「楽天市場広告」のほか、「特別大型企画」も掲載型広告にあたります。メリットは、実際に集客できた数に応じて料金が決定することです。広告バナーの表示のみでは料金は発生せず、ユーザーがクリックした場合のみ課金となります。

特別大型企画など広告キャンペーンによっては、1〜2か月前に申込み締め切りがくるため、検討している方は受付期間に注意してください。

・配信型

楽天会員向けに送信されるメルマガ内に広告バナーが表示されるタイプです。楽天市場が送信するメルマガ「楽天配信」のほか、店舗が送信する「店舗配信」があります。

全会員に配信されるのではなく、ユーザーの購入歴などから興味関心を得られそうなジャンルのみが配信される仕組みとなっており、高い集客効果が期待できます。

特定のユーザー向けに限定セール情報を送信するなど、広告の特性を利用した企画を実施できるのが特徴です。より効果的な集客を求めるなら掲載型広告との併用もおすすめです。

・RPP(成果報酬型)

成果に応じて課金されるタイプの広告です。「RPP広告」や「クーポンアドバンス広告」、「CPA広告」、「楽天ターゲティングディスプレイ広告」などが該当します。

RPPの特徴は、あらかじめ設定したコンバージョンに至った場合のみ料金が発生することです。クリックやクーポンコード取得などのコンバージョンがなければ、費用はかかりません。予算をかけず効果的に広告配信したい方は、RPPから試してはいかがでしょうか。

その他アクセスアップのためにできること

検索結果からの流入を得るためには、サムネイルのブラッシュアップも重要です。商品が鮮明かつ魅力的に移っている画像を活用するほか、カラーバリエーション、送料無料など強みが分かるサムネイルを設定します。一度作成した後も、アクセス解析をもとに改善することが大切です。

ほかにも、楽天市場独自のサービスを活用した施策が不可欠です。例えば商品の絞り込み機能、ランキングなどがあげられます。特集ページにつながるキーワードを盛り込むほか、各商品ページでRMS設定による絞り込み機能への最適化が不可欠です。

施策の効果を高めるために、こまめなアクセス解析による改善も行います。PDCAを回し続け、施策を繰り返すことで少しずつ堅実にアクセス及び売上を増やせるようになります。

楽天市場のECサイトでの売上を伸ばす方法

ユーザーに商品を選んでもらうために、アクセスを集めることは重要です。しかし、アクセスしてもらっても売上につながらなければ、有効な施策とはいえません。

最終的に目指すべきは、売上を増やすことです。売上増加に効果的な施策を選び、実践することが何よりも重要です。

アクセス数を増やしつつ、売上やカートインなどのコンバージョンを発生させるために有効な施策として、3つの方法を紹介します。

タイトルや商品ページの見直し

ユーザーに検索から流入してもらうためには、伝わりやすいタイトルや商品ページを設定することが重要です。商品の特徴や魅力を端的に示しているタイトルか、一度見直しましょう。

・サジェストワードは取り入れているか
・製品の型番なども含んでいるか

タイトルで注意すべきポイントは、上記ふたつです。ユーザーは商品名で検索するほかにも、サジェストワードや型番で検索する場合があります。単純に商品名のみを表示するのではなく、サジェストワードや型番でユーザーにリーチする可能性を高めることが重要です。

楽天市場のサジェストワードは、検索窓にキーワードを入力すると自動で候補が表示される仕組みです。実際に自社商品を検索してみて表示されたサジェストワードを確認し、タイトルに取り入れましょう。

商品ページの情報も、見直すべきポイントです。サイズや重量、素材など必要な情報を掲載することはもちろん、画像も適切な量の掲載が求められます。商品ページを見直すポイントとして、下記があげられます。

・スマートフォンでも見やすいページ作りか
・魅力的なページ作りか
・必要な情報は掲載しているか
・バリエーションは豊富か

楽天市場はアプリもリリースされており、スマートフォンでも手軽に購入できるサービスです。商品ページを作成するときは、PC以外のユーザーにも配慮することが大切です。

ユーザーが途中離脱しないように、魅力的かつ親切なページ作りを心がけます。写真をスマートフォンの横フリックに対応させたり、競合にはない魅力やバリエーションを用意したりと、ユーザーが途中離脱する理由を与えないことが重要です。

また、色や形のバリエーションを豊富にしたり、受注から配送までのリードタイムを短くしたりすることも売上を増やすコツです。

料金・リードタイム設定の見直し

ユーザーが購入に至らない理由として、料金やリードタイムなど実質的な部分もあげられます。

料金は商品本体の価格のみならず、配送料金も含まれます。特別な不安要素や思い入れがなければ、多くのユーザーは価格重視で商品を選びます。コストを見直して商品価格を調整するほか、一定価格以上で送料無料対象とするなど、ユーザーが重視するトータルコストでの改善を検討しましょう。

商品リードタイムとは、受注から配送までにかかる出荷作業日数の目安です。リードタイムの明記は売上増加に欠かせません。

楽天市場を利用するユーザーの多くは、注文から商品受け取りまでの日数が短いことをショップに求めます。

リードタイムが長い場合は、配送システムなど抜本的な改善が必要です。優秀な競合店舗で一度購入してみて、注文受付メールの送信や商品出荷など各段階の対応スピードを参考にするのがおすすめです。

レビュー投稿の促進

ユーザーが複数の競合の中から商品を選ぶ理由のひとつが、レビュー数や内容です。商品ページの情報や価格面、リードタイムを改善したら、さらに受注率を向上させるレビュー投稿の獲得施策も行いましょう。

レビュー投稿の促進につながる施策は、キャンペーンの実施があげられます。「レビュー投稿の約束でおまけプレゼント」「レビュー投稿で次回使えるクーポンプレゼント」など、ユーザーがメリットを得られる施策が効果的です。

リターンがあれば投稿数を確保しやすいうえ、好意的なレビューが集まりやすくなります。ただし、サクラやステマなどにならないよう配慮が必要です。継続的にキャンペーンを行うのではなく、ある程度のレビュー数を確保できたら施策をセーブするなど、批判を受けないよう注意してください。

まとめ

楽天市場のアクセス数を増やすためには、アクセス数を伸ばす施策だけでは不十分です。タイトルや商品ページの改善、リードタイムの短縮など、ユーザーが買いたくなるよう誘導する仕組み作りも行いましょう。

より効率的に売上増加を狙うためには、専門家のサポートもおすすめです。楽天市場のアクセス数を伸ばしたい方は、ECモール支援サービスにご相談ください。100社以上の支援経験にも基づき、マーケティングのプロが成果につながるコンサルティングします。