【Yahooショッピングの出店】審査基準や必要な費用は?

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Yahoo!ショッピングは、多くの人が利用しているECモールです。Yahoo!JAPANだけでなく、ソフトバンクやLINE、PayPayからの集客をしており、強い顧客基盤があります。売上拡大のために、Yahoo!ショッピングへの出店を検討している人もいるでしょう。

ただ、その際にはYahoo!ショッピングへ出店するメリットや注意点なども把握しておかなければなりません。本記事では、Yahoo!ショッピングへ出店する際に知っておくべきことを解説していきます。

Yahoo!ショッピングに出店する手順

Yahoo!ショッピングに出店を申し込む際は、Yahoo!ショッピングトップページ右上に設置されている「出店の申し込み」から行います。では、出店する際の手順について見ていきましょう。

手順1.事前準備を行う

出店申し込みに必要な情報を収集しましょう。申し込みの際には会社情報や代表者情報のほか、出店予定の商材を入力します。

個人事業主として出店する場合には、開業届の写しも求められます。そのため、事前に税務署に開業届を提出しなければなりません。

法人としてショップを運営したい場合も、事前に商業登記などの設立手続きを済ませておきましょう。登記簿謄本や代表者の身分証明書などが必要になります。

また、取り扱う商品の種類によっては、販売するための免許取得が必須です。たとえば、古物なら古物商許可、アルコールなら酒類販売業免許を取得する必要があります。

手順2.出店申し込み・審査

出店申し込みページに設置されているフォームに必要事項を入力して出店申請を行いましょう。申し込みが正常に受理されると、2~10営業日程度で審査結果通知がメールで届きます。

また、審査の過程で本人確認が行われる点にも留意しておきましょう。申し込みを済ませてから7日以内に電話で確認が入ります。

その間は、必ず電話に出られる状態にしておきましょう。何度かかってきても出られないと、本人確認ができず審査に落ちてしまう可能性があります。

もし、審査に落ちてしまった場合、理由を教えてもらうことはできません。書類の不備や入力ミスなどで審査に落ちることもあるため、申し込み時にはよく確認しておきましょう。

手順3.出店準備

無事に審査に通過したら、出店準備を始めましょう。

審査に通過すると、Yahoo!ショッピングの管理画面で「ストラクリエイターPro」を利用できるようになります。ログインするための情報が審査結果通知のメールとは別に後から届くため、紛失しないように確実に保存しておきましょう。

「ストラクリエイターPro」では、マニュアルが用意されているため、その内容に沿って準備を進めるのがおすすめです。

出店準備の段階では、マニュアルどおりにシンプルなデザインでレイアウトを作りましょう。開店審査もあるため、凝ったデザインにしたい場合には開店後に作り込むのが無難です。

手順4.開店審査・オープン

ショップのレイアウト設定や商品の登録などが完了したら、開店審査を受けます。通常は2営業日程度で審査結果が通知されますが、取り扱う商材によってはそれより長くかかることもあるかもしれません。そのため、早めに準備しておきましょう。

無事に開店審査に通過すれば、ショップをオープンできます。

ただ、ECモール運営は審査に通過してからが大変です。いざオープンしてみたら、思うように売れないこともあるでしょう。

Yahoo!ショッピングを利用するユーザーは検索経由で流入してくるユーザーが多いといわれており、そのための施策が必要です。また、還元率が高くなるキャンペーンの日に集客を狙うなど、Yahoo!ショッピングならではの特徴を押さえて対策を講じる必要があります。

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Yahoo!ショッピングの審査基準や通過するポイント

Yahoo!ショッピングの審査基準は公開されていません。しかし、対策を講じておくことで、審査落ちのリスクをある程度は下げられます。では、具体的にどんなことをすれば良いのか見ていきましょう。

出店者情報を確認する

出店申し込みでは、代表者名や住所などの個人情報を入力しますが、提出書類にも同じ個人情報が記載されています。入力内容と書類に記載されている内容が、すべて一致しているかどうか確認しておきましょう。

もし、一致していない項目があれば、それが原因で審査に落ちてしまう可能性があります。住所は、番地の表記まで謄本と一致させるのが望ましいです。

たとえば謄本に「1丁目2番3号」と記載されていれば、申し込み時にもまったく同じように入力しましょう。「1-2-3」のように略して入力すると、審査に時間がかかることがあります。

新しいYahoo!JAPAN IDを取得する

現在Yahoo!JAPAN IDをすでにもっている場合でも、新しいYahoo!JAPAN IDを取得して申し込むのが無難です。

これまで使用してきたYahoo!JAPAN IDだと、Yahoo!のサービスの利用履歴が詳細に記録されています。その影響で審査上、不利になってしまうリスクもあるためです。プライベートで使用するIDと分ける意味でも、新規取得が望ましいでしょう。

また、ヤフオク!ストアに登録済みのYahoo!JAPAN IDでは、Yahoo!ショッピングの出店申し込みはできません。

法人で管理者以外のYahoo!JAPANビジネスIDと連携しているYahoo!JAPAN IDでも、申し込みできない仕様になっています。

郵便物を受け取れるようにしておく

審査の途中で、書類が郵便で送付されてきます。その書類を受領できないと、審査にも通過できません。そのため、申し込み後、審査完了までの間は確実に受け取れるようにしておきましょう。

送付される書類の種類と送付先は法人と個人事業主で異なります。個人事業主は、口座振替用紙のみです。本人限定受取郵便で、代表者の自宅住所宛に送付されます。

法人の場合には、口座振替用紙が送付されるのは、登記簿謄本記載の住所宛です。また、それとは別に本人確認通知書が代表者の自宅住所宛に送付されます。

Yahoo!ショッピングへの出店に必要な費用は?

ECモールに新規で出店する際には、初期費用が気になるところですが、Yahoo!ショッピングでは初期費用がかかりません。その上、毎月の固定費(システム利用料)と売上ロイヤリティも無料です。

運営が軌道に乗るまで、固定費は大きな負担になることが多いでしょう。その点、Yahoo!ショッピングならローリスクで出店できます。

Yahoo!ショッピングでは販促のためにさまざまな施策を実施していますが、そのためには費用負担が必要です。

たとえば、ストアポイント原資負担があります。売上金額の1~15%の範囲で設定可能です。1%は必須ですが、高く設定すれば、それだけユーザーに付与されるポイントも大きくなります。

キャンペーンで付与するポイントに充てるキャンペーン原資負担もあり、金額は売上金額の1.5%です。ストアポイント原資と合せて2.5%分は必須になります。

アフィリエイトリンクを通じて売れた商品に関しては、アフィリエイトパートナー報酬原資も必要です。金額は1%〜50%の範囲で設定できます。それとあわせて、アフィリエイト手数料の負担もあり、アフィリエイトパートナー報酬原資の30%です。

そのほか、ストア決済サービス手数料の負担もありますが、金額はユーザーが選択する決済方法により異なります。対応可能な決済方法はショップ側で選択できるため、手数料の高い決済方法を外すことも可能です。

Yahoo!ショッピングに出店するメリット

Yahoo!ショッピングは、大手ECモールのひとつであり、企業だけでなく個人でも出店が可能です。ほかのECモールと比べて次のようなメリットがあります。

大手サイトならではの集客力がある

Yahoo!は国内で最大級の検索サイトです。ニュースや天気予報などをはじめとして、多彩なサービスを提供しており、多くのアクセス数を誇ります。

自社ECサイトでは集客がネックになりがちですが、Yahoo!ショッピングなら、その集客力を利用できるのがメリットです。知名度が低いショップでも、Yahoo!ショッピングに出店すれば、集客のチャンスが増えます。

Yahoo!のほかのサービスから、Yahoo!ショッピングへの流入も期待できます。たとえば、PayPayモールとの連携やソフトバンクユーザーへのポイント還元キャンペーンなどです。ポイントがもらえることで、利用を始めた人もいるでしょう。

自社サイトへの誘導が可能

Yahoo!ショップでは、商品ページやショップのページの中に外部リンクを設置できます。そのため、自社サイトやSNSへの誘導が可能です。ほかのモールのリンクを設置しても問題ありません。

ただし、ユーザーがリンクを踏むと、すぐにリンク先に飛ぶわけではありません。「あなたがアクセスしようとしているリンク先はYahoo!JAPANではありません」という警告文が記載されたページを経由します。

警告文のページを見て、離脱してしまうユーザーも一定数いるでしょう。そのため、あまり外部リンクを多用しないように注意が必要です。

離脱されると、リンク先に誘導できない上に、Yahoo!ショッピング内での売上も逃してしまうことになります。

外部リンクやメルマガ配信が許可されている

Yahoo!ショッピングでは、ショップページへの外部リンク設置が許可されています。そのため、自社のホームページ・自社ECサイト・ほかのECサイトモールの自社ショップページなどへの誘導が可能です。

無料のメルマガ登録へのリンクやSNSなどへのリンクを設置するのも良いでしょう。

ほかのECモールでは禁止されているため、Yahoo!ショッピングならではのメリットといえます。

Yahoo!ショッピングに出店する際の注意点

Yahoo!ショッピングに出店する際には、次の点に注意が必要です。

ライバルが多い

Yahoo!ショッピングは、出店段階では費用がかかりません。無料で出店できるため、多くの企業が出店しており、ライバルが多いのが実情です。

多くのショップの中から自社ショップを見つけてもらうのに苦労することもあるでしょう。安定した売上を確保するためには、相応の工夫が必要です。

集客コストが高くなりやすい

競合が多いため、集客に力を入れなければなりません。たとえば、Yahoo!ショッピングが提供しているサービス「PRオプション」を利用する方法があります。商品料率を1~30%の範囲で設定し、料率に応じて検索結果で上位表示されやすくするものです。

成果報酬型のため、商品が売れるたびに設定した分の金額が引かれます。料率だけでなく設定期間が長いほど効果が高いとされているため、料率設定のバランスが難しいと悩む人も多いようです。

出店自体に費用がかからなくても、販売手数料や広告料などには費用がかかる点に注意しましょう。

Googleでは上位表示されにくい

Yahoo!検索ではYahoo!ショッピング枠があり、Yahoo!ショッピングのページが上位表示されやすくなっています。しかし、GoogleではYahoo!ショッピングが上位表示されにくいのが難点です。

楽天市場やAmazonなどの方が上位表示されやすい傾向にあり、Googleの検索エンジンからの流入はあまり見込めません。

Yahoo!ショッピングで売上拡大するためのコツ

Yahoo!ショッピングで売上を確保するためのコツについて見ていきましょう。

Yahoo!が実施するキャンペーンを利用する

Yahoo!ショッピングでは、新規参入ショップ向けのキャンペーンや、PayPayポイント付与キャンペーンなどを実施しています。キャンペーン開催時には集客しやすくなるため、積極的に参加しましょう。キャンペーンをメルマガやSNSなどで告知するのもおすすめです。

無料メルマガ配信を活用する

Yahoo!ショッピングでは無料でメルマガを配信できます。カゴ落ちの顧客や購入者へのメルマガ配信を積極的に行うと良いでしょう。

PRオプションでは、Yahoo!ショッピング公式メルマガに自社商品を掲載してもらえるサービスもあります。

アフターフォローを徹底する

商品が売れたらそれで終わりではありません。購入後の不具合や使用方法で不明な点がないか連絡を取ってアフターフォローを徹底しましょう。

適切なサポートを徹底することで、ほかのショップとの差別化を図れます。リピーター獲得にもつながるでしょう。顧客とのコミュニケーションのなかで、課題やニーズを把握すれば、商品改良や新商品のヒントになる可能性もあります。

まとめ

Yahoo!ショッピングは低コストで出店できて敷居が低い一方で、競合が多いのが実情です。安定した売上を確保するには集客に力を入れなければなりません。キャンペーンの利用やアフターフォローなどをこまめに行いながら運営していきましょう。

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