ECサイトに適した広告とは?特徴と運用のコツを解説

  • 広告運用

ECサイトの売上拡大に広告運用は効果的ですが、広告にもさまざまな種類があります。どの広告が自社のECサイトに適しているか、悩んでいるEC担当者もいるのではないでしょうか。

今回はWeb広告の種類と特徴についてご紹介します。効果的な運用方法を参考に、自社のECサイトに合った広告を選択するための参考にしてみてください。

ECサイトでよく利用される広告

ECサイトでよく利用される広告の種類は、以下の5種類です。

・リスティング広告
・ディスプレイ広告
・Googleショッピング広告
・SNS広告
・アフィリエイト広告

それぞれの広告の特徴について解説します。

リスティング広告(検索連動型広告)

リスティング広告(検索連動型広告)は、GoogleやYahoo!などの検索エンジンの検索結果の上部に表示される広告です。検索したキーワードに対して広告が表示されるため、費用対効果が高く、コンバージョン件数を取りやすい特徴があります。購入意欲が高いユーザーへの訴求を得意とします。

従来、検索結果で上位表示を狙うにはSEOが必要ですが、リスティング広告ではSEOなしに上部への表示が可能です。

ディスプレイ広告(リターゲティング広告含む)

ディスプレイ広告は、Webサイトの広告枠に表示される広告です。膨大なデータから、ユーザーに最適なバナーを自動的に表示します。

ディスプレイ広告はバナーや動画で配信されることが多く、ユーザーの目に留まりやすいことが特徴です。しかし、潜在層をターゲットとして認知拡大を狙う広告方法なので、中小規模のECサイトでは一般的に必要ありません。

ただし、訪問履歴のあるユーザーに対して配信するリターゲティング広告は、コンバージョンにつながりやすいため中小のECサイトにも有効です。

Googleショッピング広告

Googleショッピング広告は、Googleが運用する小売事業者向けの広告です。商品名などで検索した際に、検索結果にECサイトのように商品画像や価格が表示されます。リスティング広告と同様に検索連動型の広告なので、購入意欲の高いユーザーへの訴求が可能です。

Googleショッピング広告は、ECサイト全体での広告戦略が必要で、基本的には大手向けの広告です。しかし、Google Merchant Centerに登録しておけば無料で広告出稿もできるので、EC事業者はぜひ押さえておきたい広告です。

SNS広告

SNS広告とは、FacebookやInstagram、TwitterなどのSNSに出稿する広告です。SNSはそれぞれ主要な利用者層が異なるため、ターゲットに合ったSNSを選んで広告を出稿すれば効率的な訴求ができます。

動画など視覚に訴えた広告が得意で、潜在層へのアプローチや認知拡大、ファンの獲得に向いています。直接購入に結びつくまでにはハードルがあります。

アフィリエイト広告

アフィリエイト広告とは、アフィリエイターに自社商品を宣伝してもらい、成功報酬を支払うタイプの広告です。仲介するASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)の利用に固定費用はかかるものの、コンバージョンが発生しなければ広告費が発生しないため、高い費用対効果が得られます。

アフィリエイト広告は、影響力のあるメディアに取り扱ってもらえれば大きな効果が期待できます。しかし、必ずアフィリエイターに扱ってもらえるという保証はないうえ、効果もアフィリエイターの実力に左右されます。また、ほかの広告に比べると成果が表れるまでには時間がかかります。

ECサイトに適した広告とは

数あるWeb広告の中でECサイトに利用しやすい広告は、コンバージョン率が高いリスティング広告・リターゲティング広告・Googleショッピング広告の3つです。それぞれがおすすめの理由をご紹介します。

費用対効果が高いリスティング広告(検索連動型広告)

リスティング広告は、商品やキーワードで検索を行っている購入見込みの高いユーザーに絞って広告が配信できるので、高い費用対効果を期待できます。

特に、自社の商品名を検索しているユーザーを獲得するには、リスティング広告がもっとも効率的です。自社が知られていない場合でも、検索しているユーザーに自社の商品を知ってもらい、そのまま購入してもらえる可能性もあります。

ただし、低単価商品やリピート購入されない商品については費用対効果を期待することが難しい点には注意が必要です。

リターゲティング広告

リターゲティング広告は、過去にサイトを訪問したことのあるユーザーに対して配信します。つまり、過去に接触があり、ある程度見込みのあるユーザーなので、コンバージョンにつながりやすいことがメリットです。一定の流入があるECサイトなら効率良く運用できます。

また、クッキーを利用しているので、カート落ちや購入済み、訪問ユーザーなどユーザーのステータス別に広告配信ができることもリターゲティング広告の強みです。購入ユーザーにリピートをうながす広告の配信もできるので、リピーター獲得施策としても活用できます。

Googleショッピング広告

Googleショッピング広告は、商品を買おうと検討しているユーザーに対して視覚的にアピールができます。商品に興味がないユーザーはクリックしないため、余計な広告費用は発生しません。クリック単価もリスティング広告より有利です。

また、ジャンルやカテゴリ名で検索したユーザーに対しても画像付きの広告を表示できるので、認知拡大効果も期待できます。

Googleショッピング広告の配信には、商品データを広告配信用に加工したデータフィードのアップロードが必要です。データフィードを最新に保つ必要があるため、サイト管理や広告運用に慣れてから着手することが大切です。

ECサイトで効果的なWeb広告を運用するには?

Web広告には継続的な運用が不可欠です。ECサイトで効果的な広告運用をするにあたっては、以下のポイントを押さえておきましょう。

クリエイティブの作成に力を入れる

Webでは、ユーザーは実物の代わりにバナーやランディングページ(LP)などのクリエイティブ(広告素材)を見て購入を検討するため、クリエイティブの出来栄えは広告の成果を大きく左右します。広告の運用ではクリエイティブの作成に注力しましょう。

商品やブランドの魅力が伝わりやすい素材を使用することはもちろん、商品やブランドイメージとクリエイティブを一致させることも大切です。

コンバージョンにつながるクリエイティブは、出稿先や広告の種類によっても変わってきます。随時ABテストを行い、ターゲットに響くクリエイティブを採用したり、定期的な更新を行ったりなどの取り組みも実施しましょう。

費用対効果を考えて指標を設定する

広告は利益を上げるための手段なので、費用対効果を念頭に置き、確認すべき指標を設定する必要があります。広告により売上が拡大しても、広告費がかさむと赤字になりかねません。適切な広告出稿ができるよう、CPOの上限を設定しましょう。

上限CPOは、「LTV(顧客から生涯にわたり得られる利益)÷粗利率」で算出します。

まとめ

Web広告の中でも、ECサイトの売上拡大に有効なのはリスティング広告・リターゲティング広告・Googleショッピング広告の3つです。それぞれの特徴を理解した上で、自社に合った広告運用を行いましょう。

また、広告は効果を測定しながら最適化を進めていく必要があります。費用対効果を考えながら指標を設定し、PDCAを回すことが売上の拡大につながります。

広告運用をはじめ、ECサイト運用に関する相談は「ECサイト支援サービス」をご利用ください。担当するコンサルタントは、プラットフォームもしくは社内で広告運用経験のある事業経験者です。さらに、1コンサルあたりの担当社数を抑えることで、支援品質の向上を図っています。ECサイト運営のほかデジタルマーケティングのご提案も可能ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。